Break Down The Wall
新曲”Break Down The Wall”が完成しました。
2ndアルバムの制作後、『作りたかった曲への執着が消えたので、今後はもっとタイムリーでモダンなロックを作りたい』と以前書きました。その完成形の一つがこの曲です。
今年からマスタリングを自分で行い、完全デジタルの環境で制作をしています。96kHz/24bitの録音に移行して音質は格段に良くなりましたが、それでも出来上がった曲を聴いて感じるのは『耳が疲れる音』という事。
音がうるさく感じてしまいます。デジタルの一番の弱点です。
レコードを聴いてて思うのは音量を上げてもやかましく感じない事。アナログ特有の耳が疲れない自然な音です。
サンプリングレートを上げる事でデジタル音源の可能性は格段に幅を広げましたが、結局デジタルの進化とは如何にアナログに近づくかという矛盾。やはり100%デジタルな音には問題が多い。
という事でアナログ感を加える必要性を強く感じて、安価で評判の良いFMR AUDIOのRNC 1773(E)を導入しました。アナログ・コンプレッサーです。
決して高価なコンプではないですがプロの現場でも使用する人がおり、この玩具みたいなコンプが大いに役立ってくれました。
ボーカル、ベースの掛け録りと、マスタリング時のアナログ出しのアウトボードとして今回から使用しています。
一度音をアナログに戻すのでアナログの質感がちゃんと加わります。でもそれ以上にボーカルとベースのレコーディングでコンプを掛け録りする事がどれほど重要だったのかを思い知りました。
後の作業が非常に楽になり、ミックスの出来も音質も向上します。この出来ならアナログ盤の制作も視野に入れられると思います。
今の主流はデジタル配信なのでそれは今後も続けるとして、メディアものは次回はレコードを作りたいと考えています。12インチアナログ盤です。
後4~6曲ほど曲が揃ったら選別してアナログ盤の制作に踏み切ろうと思います。コストが高くなる分価格も上がってしまいますが、CDを作るよりは意味がある行為のように感じています。
※Aufheben (2024 Remaster) に差し替え(タイトル:Overcomeに変更)