ボブ・ディラン、ノーベル文学賞受賞!
一昨日発表されたボブ・ディランのノーベル文学賞受賞、驚きました。
『アメリカの輝かしい歌曲の伝統の中で、新しい詩的表現を生み出してきた』というのが受賞理由のようですが、そもそも歌詞は文学足り得るのかという疑問もあり、特に文壇で賛否両論あるのは当然でしょう。
とはいえディランの歌詞が世界中に与えてきた感化や功績は、それに相応しいのではないでしょうか。
デビュー直後の60年代初期からプロテスト・ソングを歌っていたので、人々がディランに抱くイメージはやはり歌詞の印象が強いでしょう。
キャリアの途中で方向転換し、アコギをエレキに持ち替えステージに立った時は客席からブーイングが起こり、仕方なくアコギを手にして”It’s All Over Now, Baby Blue”を涙を滲ませながら歌ったというエピソードは有名ですが、実際の状況は少し違っていたようです。興味がある方は調べてみて下さい。
ディランの歌詞に影響を受けた人は多く、ジョン・レノンの内省的な詞もディランなくして生まれず、ジミヘンが自らリード・ボーカルを取ったのもディランの影響。
曰く『あれで良いなら俺も自分で歌おう』と思えたとか、悪い意味で(笑)。
その後のロックシーンが単調なラブ・ソングから難解な歌詞や、社会的な詞へ脱却していったのもディランの影響が大きく、日本の音楽シーンにも少なからずその余波は何らかの影響を与えていた筈です。
ともすれば吉田拓郎さんや中島みゆきさん、この二人の天才が現れなかった可能性もあり、そうなれば当然その後の音楽シーンも変わってしまいます。改めてもの凄い影響力を持った人だと思います。
ディランは今年の4月に来日公演してましたね。行こうか悩んで結局行きませんでしたが。
今年の11月には66年のツアーライブの36枚組ボックスセットが限定発売されます。買おうか悩んで結局予約してませんが。
ディランのノーベル賞受賞でこのレジェンドが改めて注目され、知らない人も知る良い機会になるのではないでしょうか。村上春樹信者には気の毒ですが。
ただ発表から2日経った今現在もボブ・ディランはコメントを一切発表しておらず、連絡も取れないそうです。
受賞拒否でもするんだろうか。