New Guitar

アメリカのUSACGに発注していたギターのボディが届いたので、早速ネックと必要なパーツを取り付けて試し弾きしました。素晴らしい……遂に最高の音を手に入れてしまった。

私が今まで使っていたギターはフェンダーのテレキャスター。正確にはカスタムショップの95年製レリック・ノーキャスター。それに10年前に今回と同じUSACGにオーダーメイドしたネックを取り付けていました。

だがここ最近トーンベンダーの理想的な音作りを完成させて感じるのは、ボディの木材を替えたらどう音がどう変わるだろうかという疑問。ゲートの効いたファズにしたいのでサスティーンももっと欲しい。

今のボディはスワンプ・アッシュで重量もかなり軽い。アッシュでなく堅いアルダーならどうなるだろうか。

それでUSACGにアルダーのテレキャス・ボディ作成をオーダーメイドで依頼しました。

USACGではネックやボディの形状や木材、塗装などかなり細かい所までカスタム・オーダーする事が出来ます。しかも安い。元Warmothの社員が独立して起こした会社らしく腕も良く、何より良い木材のストックを備えている(ここが一番重要です)。

10年前にネックを依頼した時は最初フレイムメイプルで発注~入金を済ませたのですが、後日USACGのトミーから連絡があり、『ストックのフレイムメイプルに今あまり美しいのがないが、美しいのが入荷するまで待つか、或いは今あるストックで作っていいのか、バーズアイメイプルならかなり良いのがあるがどうするか?』という確認を受けました。

私にとってギターは見た目より音が最重要なので、この時当初の考えを改め、差額分の返金はいらないので代わりに今あるストックの中から一番良いトーンウッドを使って普通のメイプルのネックを作って欲しいとオーダーし直しました。

そして実際その通りに非常に堅く良い木で作られた柾目のネックが送られて来ました。

以下、その時届いたネックのナット溝切りとフレットすり合わせを依頼した池袋の某ヘッポコ・ギタービルダーとの会話になります。

ヘッポコGB『元Warmothの職人だって?だったら最初からWarmothに頼めばいいじゃない』
私『Warmothは高いから』
ヘッポコ鼻で笑って『安い値段で良い木材だって?君それ騙されてるんだヨ!』
私『大丈夫良いネックだから。早く付けてよ』
ヘッポコGB『ネックってのはサ、堅さが命なんだヨ!こうすればすぐに分かるのファー!』
ネックのヘッドを作業台に押し付けて体重を掛ける。
ヘッポコGB『こうすれば…………あれ?』ヘッポコ態勢を整えて本気で体重を掛ける
ヘッポコGB『こうすれば…………あれ?』ヘッポコ鬼の形相で更に力を込める
ヘッポコGB『…………あれ??』
私『大丈夫っすかww、壊さないで下さいヨ!』
ヘッポコもの凄く小さな声で『……堅いヨ』
多少デフォルメしてます(笑)。

更に後日、StetsbarのトレモロユニットをヘッポコGBに取り付けて貰ったのですが、アームダウンやアップの後チューニングが安定せずまさかの取り付け失敗。

家に帰ってから自分で取り付け直したら、締め込んではいけない場所のネジを強く締め付けていたので、緩めたら正常に機能しました。それ以降そこには行ってません。

さて、今回届いたボディ。文句なしです。届いた時はスワンプ・アッシュと同じぐらい軽かったので心配でしたが、ネジ穴を空ける時に木の堅さを実感し、トーンベンダーで歪ませるとサスティーンの違いも顕著でした。音が安定して伸びる。

ジミヘンがファズ・フェイスで歪ませた感じに少し似ています。左手のハンマリングとプリングだけで音を作るあの感じ。ストラトもアルダーなのでファズとアンプのセッティング如何で似通る部分もあるんでしょう。

勿論指盤ポジションによってサスティーンは変わるし、ハイフレットではテレキャスの限界もありますが、これならゲートの効いたファズでも音が減衰しにくい。ネックとの相性も良く最高のトーンです。

ピックアップは色々試した結果シングルでなく、Joe Bardenのハムにしました。ピックガードはバタースコッチブロンドには似合わなかったメタル・ピックガードを装着。これが付けたかったので色を黒にしました。

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アッシュ・ボディのテレキャスには元々付いていたオリジナルのメイプルネックを10年振りに取り付け、ピックアップはLindy Fralinに換装。これはこれでしか出せない良い音があります。

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USACGはアメリカの工房ですが、日本ではTCTギターパーツのKatsumiさんが窓口に立って下さっているので、Katsumiさんとのメールのやり取りでオーダーが出来ます。

細かいネックの形状でオーダーしたい人や、ネックが余っていてピックアップやブリッジなどパーツのストックがある人には特にお勧めです。

アメリカの会社なので日本のようにきっちりした納期を望む人には向いていませんが、今回のボディは逆に驚く程早く完成しました。

※追記 今回のギターとトーンベンダーを使用して完成したアルバムです。

※Keep To Your Philosophy (2023 Remaster) に差し替え

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