アルバム制作状況2

8月は9連休の盆休みをフルに使い、B面メドレーのエンディングになる最後の曲を完成させました。ギターソロではPAFクローンを載せた黒のテレキャスが痺れる音を出してくれました。

後は未だ制作中の7~8曲目がイメージ通りになればアルバムの全レコーディングは終了になります。7曲目の弦楽四重奏のアリアは歌を入れて、ドラム、ベース、ピアノを追加したらだいぶ良くなりました。

問題は8曲目。今作一番の鬼門です。片面19分30秒以内のレコードで、ラストの9曲目が7分の曲になったので、8曲目に割ける時間には限りがあります。

5月の連休で作った当初はヤマト言葉の古語で書いた祝詞を混成合唱で歌う三拍子の曲でしたが、その後混声合唱にメインボーカルっぽい声を足し、ツインギターのパートを足し、四拍子のピアノとストリングスのパートを足して三部構成にし、CのキーをFに転調してテンポを落とし、ラストの曲と繋がる展開を時間ギリギリに入れました。

B面のメドレーは歌詞を含め全ての曲が繋がって一つのテーマになっているので、その皺寄せが8曲目に集まった感じになりましたが、後はストリングスのアンサンブルを少し変更してティンパニとシンバルを入れれば、多分イメージ通りの流れになると思います。ここまで来たら完成は間近です。

レコーディングが終わればミックス~マスタリングですが、これにはまだ時間が掛かります。以前より納得のいくミックス~マスタリングが作れるようになったとはいえ、あくまで最低限のレベルの話。目指しているものを作るにはまだ試行錯誤する時間が必要です。

最近ニルヴァーナのイン・ユーテロの3枚組アナログ盤を聴き、その音質に衝撃を受け、自分のミックスを見直すきっかけになりました。

スティーブ・アルビニがエンジニア~プロデューサーを務めたイン・ユーテロは、聴きやすいネヴァーマインドとは真逆の生々しいサウンドで高い評価を得ましたが、レコード盤の音質はCDより更に素晴らしいものでした。

コンプは掛け録りのみで、リバーブも必要最低限。メジャーレーベルにありがちな聴きやすく耳馴染みの良いサウンドとは対極にあるのに決して素人臭くない。

26年も前の作品だけどこれは一つの理想の完成形です。とはいえこれを真似する訳ではなく、自分のミックス~マスタリングに辿り着かねばなりません。

今回のアルバムは過去二作以上に幅広い音楽の要素が詰め込まれています。B面の流れはジャンル分けが困難なほどです。

それに反してミックス~マスタリングがどうしても弱く感じる。エンジニアとしての能力が未だ未熟で独自性も薄い。イン・ユーテロのアナログ盤を聴いてその課題を痛感しました。

おそらく元の音さえ良ければEQ補正はブーストよりカット主体で使った方が全体の音がハッキリするのでしょう。だからとにかく元を良い音で録らねばならない。

その為にはマイクやマイクプリの名機が必要。今後の課題です。今作に関してはドラムとベースの聴こえ方に重点を置いて音処理をし直し、全ミックス~マスタリングをもう一度やり直す予定です。

今回のアナログ盤の制作はCD以上にコストが掛かる為、販売価格は¥3,000以上になってしまうと思います。

最近のアナログ盤にはDLカードが付属しているものが多く、レコードを買えば圧縮音源も無料でDL出来るのですが、これは是非自分もやりたいと思っています。高額なレコードなので、ハイレゾ音源と圧縮音源の無料DLは付けたい。

でも配信を委託するTuneCoreでは配布用DLコードの取り扱いがないので、自分で専用DLサイトのページを作る必要があります。レコード制作とは別にそれも作らねばなりません。

またレコードのプレス盤はアメリカかフランスで作られるので、テスト盤などのやり取り含め、発注後三ヶ月ほど納期が掛かります。年内の発売はちょっと難しいかも知れません。

取り敢えずジャケットは盆休み中、音楽制作の息抜きに少しづつ作っていました。青が表で、黒が裏になります。


2ndのジャケットのオリジナルは背景が布生地だったんですが、12cmのCDサイズになると単なる水色と黒に塗り潰されがっかりしました。

今回は31cmのレコード・ジャケットなので問題ない筈です。表にはタイトルも名前も入れないので店頭でジャケ買いして欲しいです。

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