Keep To Your Philosophy (2023 Remaster)
セカンド・アルバムのリミックス・リマスターが完成しました。今回この作業をしていて改めて感じたのはこのアルバムの凄さです。間違いなく自分の最高傑作であり、音楽だけで勝負すれば数あるロックの名盤の中でも最上位に位置するアルバム。最も純粋に音楽だけの評価が出来る人は世の1割以下なのでこのまま埋もれ去るのが残念です。
3年前にリミックス・リマスターをした時は44.1kHz/16bitの音源をハイレゾにデジタルコンバートしてミックスもオールデジタルでした。あの時は幾つもプラグインを刺して抜けた音を作る事に腐心しましたが、今はAurora Audioのマイクプリさえ通せばアナログの太い歪みが付加されて自然に抜ける音になってくれるので、極力原音のまま最低限の音処理でミックスをしています。結果自分が聴いてきた音楽と同じ感覚で聴く事が出来ます。
ミックスはその時々で正解が変わりますが、今回は自分があれほど熱くなったロックとは何だったのかをコンセプトにそういった音楽と同等のものが感じられるものをゴールにしました。皮肉な事にそういうこだわりを一度捨て去った原因がこのセカンドを完成させた時で、今回のリマスターで再びそこに立ち返ってかつて自分が興奮したサウンドを構築しました。結果最高のロックアルバムになりました。
邦楽ロックしか聴かない人のロック観と、ロックのルーツであるブルースからパンクやオルタナまで満遍なく聴いてきた人のロック観とは全く異なるものですが、洋楽ロックが好きな人がこのアルバムを最後まで聴いて何も感じなければロックが好きというのは間違い。これはそういうアルバムです。オルタナ、グランジ、UKロック、USロック、ブルース、フォーク、ポップ、レゲエ、プログレ、ヘヴィロック。全12曲にあらゆる要素が詰まって自分の音楽の中に調和しています。
引き続き残り2枚のリミックス・リマスターを急ピッチで進めていきます。2ndがかなり満足のいく出来になったので、まずは同系統の1stに着手して最後に3rd。それで自分の音楽は完成です。